神式のお通夜

「神式」では「通夜」は「通夜際」と呼ばれます。
意味は「仏式」と同じですが、こちらには独特の儀式があります。
ここでは、そんな儀式と共に大まかな流れを紹介していきます。

1. 手水の儀
右手でひしゃくを持ち、水を汲んで左手、ついで持ち替えて右手を洗います。
再び右手でひしゃくを持って、左手に水を受けて口に含み、すすぎます。
最後は懐紙で口と手を拭きます。
懐紙がない場合はハンカチ、ティッシュでも構いません。

2. 神職・一同着席
斎主(さいしゅ)と呼ばれる神官が着席し、続いて副斎主、斎員(さいいん)が着席。
次に喪主、遺族、親族に参列者の順番に座ります。

3. 斎主拝礼
進行役が「通夜際」の開始を宣言し、斎主は故人に一礼し、一同も拝礼します。

4. 献饌(けんせん)
楽人が楽を奏でる中で、斉員が魚や酒、米、塩などの神にささげる供物を供えます。

5. 祭詞奏上(さいしそうじょう)
斎主が祭詞を唱え、故人の経歴や人柄も紹介して、永眠を祈ります。
この際は頭を下げて聞きます。

6. 誄歌奉奏(るいかほうそう)
楽員によって、故人の霊を慰める楽が奏でられます。
参列者は静かに聞きましょう。

7. 玉串奉奠
斎主、喪主、遺族、親族、一般参列者の順に玉串を祭壇に捧げ、二礼二拍手一拝を行います。

8. 撤饌(てっせん)
楽が奏でられる内に斎員が供物を下げます。

9. 遷霊祭(せんれいさい)
明かりを消して、仏教の位牌になる「霊璽(れいじ)」に故人の霊を肉体から移す儀式を行います。

10. 献饌・玉串奉奠
斎主の合図で明かりをつけられ、斎主にならって一同拝礼したのち、献饌と玉串奉奠を行う。

11. 退出
全員が礼拝した後で斎主、副斎主、斎員が退出します。
その後、進行係が終了を告げて残りの面々が退出します。

12. 直会(なおらい)
仏式の「通夜ぶるまい」と同じく酒食を全員で味わいながら、生前の故人の事を語らいます。

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